水分子の特徴と性質

1. 水分子

酸素原子1つに水素原子が2つ結合した分子です。

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2. 水分子の共有結合(等極結合)

原子同士で互いの電子を共有する化学結合で非常に強い結合です。 分子は共有結合によって形成されます。 結合の角度は原子の電気陰性度により決まります。

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 3. 極性分子としての水分子

分子内で、正電荷と負電荷の重心が一致しないものを極性分子と言います。 正負電荷の各重心が一致しないことにより、当該分子には自発的かつ永久的に電気双極子が存在することになります。 よく知られている極性分子は、水、塩化水素、アンモニアなどがあります。 分子が極性を持つ原因の一つに、分子を構成する種類の異なる原子同士の電気陰性度の差があります。

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 4. 水素結合によるクラスター構造

水分子は電気的な偏りがある(極性分子)ため、非共有結合性の引力的(電気的)相互作用で結合します。 この結合を水素結合といい、通常の水では集合体(クラスター)が大きい状態で存在します。 クラスターは小さいほど生物には良い水となります。 沼より川の水が良いのは「かくはん」により、水素結合が少なくなりクラスターが小さくなるためです。 自然界でトップレベルは、海洋深層水・へちま水などがあり、化粧品や健康維持食品などに応用されています。

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5. 電場(電界)と水分子

電場中の水分子は電気的な整列(配向)をします。 水素結合しにくくなくなるためクラスターも小さく、極めて生理的な(生物に良い)水に整えられます。 また、水分子は電場の影響(エネルギー)で、一定の周波数で微振動します。 0 ℃付近では結晶結合エネルギーよりもこのエネルギーが高いため、結晶化しなくなります。

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6. 水分子と水和

極性分子である水分子はイオンと結合する性質があります。 電場中の物質は電荷を帯びた状態になるため、水分子と結合します。 物質が水分子と結合し、囲まれた状態を水和といいます。 蛋白質などが水和されると、水分子でバリアされるため、劣化を抑制できます。

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水分活性と食品の保存

水分活性とは?

水分活性とは食品中の自由水の割合を表す数値で食品保存の指標となっています。 食品中の水分は、2種類に大別されます。

  1. 自由水 自由水は他の物質と結合していない水分であり容易に移動できます。
  2. 結合水 蛋白質や炭水化物などと結合した水分です。結合しているため、移動は容易ではありませんが、時間経過などにより解離して自由水となります。

食品中で微生物が繁殖するには適切な量の自由水が存在することが不可欠であり、食品の水分活性を低下させる加工などを行った場合、微生物の繁殖を抑制できます。
※ 一般的な食中毒菌の繁殖可能な水分活性は、概ね 0.900 以上、乾燥や塩分に耐性を持つものでも0.800 以上とされています。 0.600 以下では全ての微生物は繁殖が不可能になります。

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結合水の解離(電離)による蛋白質などの劣化

食品中の蛋白質や炭水化物などは、水分子と結合した状態で存在します。 様々な要因により結合水はやがて自由水となりますが、解離する時に結合物質の一部が引きちぎられ食品にダメージを与えます。また、自由水が多くなるため、水分活性が高くなり、細菌繁殖の原因ともなります。

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電場中では、電荷が付与されるため、従来の結合水が守られるだけではなく、新たに自由水が結合水となり、そもそも食品がもつ水分活性値よりも低くなります。 結果、食品中の物質は物理的な劣化をせず、細菌繁殖による劣化も抑制します。

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